浮気をしてしまうのは、実は遺伝子が原因だった?!

2018.3.16
遺伝子のイメージイラスト

浮気癖は一生治らないと言われます。なぜそのように浮気をしてしまいがちな人が存在するのでしょうか。

その一因としてよく取り上げられるのが不倫遺伝子の存在です。なんだか怪しい響きに聞こえますが、実は立派な研究に基づいた、確かに存在する遺伝です。本当に遺伝子が原因で浮気をするのかどうか、環境要因など他の浮気の原因となる事象も交えて考えてみましょう。

浮気と遺伝子の関係性

世の中は2種類の人間に分かれます。浮気を繰り返す人と繰り返さない人です。

男性の場合、浮気を繰り返す人が多いというのが一般的な見方です。しかし実は、女性でも浮気を繰り返してしまう人がいるのです。どうして浮気をする人としない人が現れるかというと、実は遺伝子のなせる業であるという調査結果が出ています。二股どころか4人と同時に付き合うこともあるという人は、もしかしたら、その遺伝子を持っているかもしれません。

不倫をしている人は「いかにも」という人だけとは限りませんよね。「まさかあの人が」、「真面目そうに見えるのに」というケースも多いのではないでしょうか。夫に尽くしている主婦、真面目な公務員など、浮気をする人は見た目も普段の行動も普通そうに見える人も多くいます。

浮気癖をのぞけばごく普通のというのは、何かしらの抗えない力に支配されているかのように浮気を繰り返します。本能のせいとしか言いようのない、理由の付かない浮気性、それが遺伝子のせいだと言われたら、納得する人も多いのではないしょうか。

顕微鏡で調べる研究者

浮気を誘発する遺伝子が存在する

浮気がどうしてもやめられない人は、実は浮気遺伝子を持っている可能性があります。「AVPR1A(アルギニンバソプレシン受容体1A)型」という遺伝子が俗にいう不倫遺伝子です。不倫をしている女性に、この遺伝子の変異が多く見られることがわかっています。

男性の場合は、この遺伝子の特定変異が2つ以上ある人に離婚傾向があります。男性は女性と違い、単に浮気をするだけでは済まされないということです。この遺伝子は独身遺伝子とも言われ、独身を貫く男性にも多いことが判明しています。

さらに浮気を手助けしてしまう遺伝子もあります。「DRD4(ドーパミン受容体D4)」です。アウトドアが好き、しょっちゅう旅行に行くなど常に動き回っている人はこの遺伝子を持っている可能性が高いです。いわゆる放浪癖ですね。

この遺伝子を持っていると好奇心旺盛で常に新しい刺激を追い求めるので、冒険遺伝子ともいわれています。刺激を求めているので、その延長で浮気をしてしまう人も。放浪してしまう癖があったら、浮気に刺激を求めてしまうタイプでもあることを十分自覚しておきましょう。

遺伝以外に関係する周囲の環境

不倫遺伝子がなければ浮気をしないかというとそうではありません。例えば、世界には一夫多妻制を認めている国があります。周りの環境がよしとすれば、当然ながら複数の異性と関係を持つ機会は増えることになります。

退屈すぎる毎日というのも浮気を誘発します。パートナーとの関係がうまくいかず、その寂しさを紛らわすために浮気に走る人もいることでしょう。

人は孤独に弱いです。経済的に十分余裕がある人でも、孤独を感じたりしている人は、感情の支えとなるものを求めて浮気をします。

久々に再開した昔の恋人とロマンスが生まれることもあるでしょう。酔いに任せて一夜限りの浮気をしてしまったという人もいるはずです。また、パートナーに浮気された腹いせに自分も浮気をするという人もいます。

このように浮気をするきっかけは人それぞれ違い、お国柄など住んでいる地域の文化にも影響されてきます。本人の意思によらないところも大きく関係しているので、本来浮気をしない人でも、浮気をしやすい環境であれば十分浮気する可能性があるということです。

遺伝と浮気性は必ずしもイコールではない

親兄弟が浮気性だから、本人も浮気性だとは限りません。不倫遺伝子が必ずしも受け継がれるとは限らないからです。それよりも親がそうだから、兄弟がそうだからという理由で「じゃあ僕も」と思い込むほうが浮気を誘発しやすくなります。

たとえ冒険遺伝子を持っていたとしても、浮気に走らず他で紛らわすことはできます。何か恋愛以外のことに夢中になっていれば、浮気をする時間もなくなるので、遺伝子があるから必ず浮気するということはないでしょう。

不倫遺伝子の研究でも、浮気する人のすべてに遺伝子があったというわけではありません。ただ、その遺伝子を持っている人の割合が通常と比べて多いというだけのことです。

職業で言えば、親と同じ職業のほうが向いている可能性は高いけれども、必ずしも本人にその職業が向いているとは限らないのと同じです。不倫遺伝子はあくまで浮気に向いている可能性があるというだけで、本人が実際に浮気をするしないのとは別問題です。

不倫遺伝子は確かに存在します。これは研究でも明らかにされていることです。しかし、浮気を助長するのは遺伝子だけではなく、その人の置かれた環境、そして感情が強く関係しています。単に遺伝子レベルでは片づけられない、複雑な理由がそこにはあるのです。

ECRII編集部 荻野

ECRII編集部 荻野

年齢非公表の男性編集者。かつては小説家志望で、恋愛小説をもって、とある文学賞へ応募した過去あり。エビデンスに基づいた恋愛心理の分析や統計的にみた恋愛パターンなど、形のない恋愛だからこそ、もっと科学的、学術的に恋愛を掘り下げてみたいと密かに思案中。その一方で、著名人の恋愛報道や不倫スキャンダルなど、刹那的な恋愛時事ニュースも大好物という一面も。

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