不倫マネーが日本を救う?不倫の経済効果5兆円!

2022.1.31
コンドーム

芸能人や政治家などの著名人の不倫スキャンダルが、ひっきりなしに報道されています。
みなさんのまわりにも不倫をしている知人がいるかもしれません。
では、現在の日本で、不倫はどれほど一般的なのでしょうか。
それを経済学の視点から示唆する本があります。
門倉貴史著『不倫経済学』(KKベストセラーズ)がそれですが、不倫によって発生する経済効果を数値化し、そのことで不倫が日本社会にどれほどのインパクトを与えているかを解説しているのです。
とても興味深い内容なので、詳しくご紹介してみます。

日本ではどれくらいの人が不倫しているの?

日本でどれくらいの人が不倫をしているかは、大変興味深いところです。
現在、不倫している人にとっては、自分以外にも不倫を楽しんでいる人が多くいると分かれば、意外と後ろめたさも少なくなるのではないでしょうか。
週刊誌などにアンケートが掲載されることもありますが、興味本位のものが多く、信頼性に欠けるため、実際はよく分からないというのが現状ではないでしょうか。

そこで門倉氏は、コンドームの製造・販売を行っている相模ゴム工業株式会社が2013年1月に全国1万4100人を対象に行ったデータをもとに推計しています。
このデータは性別・年齢別に均等割り付けでサンプルを取っており、データの信憑性は高いものといえます。
調査によると既婚男性の不倫や浮気は40代で26%、50代で約30%、60代でも24%となっています。
これに、国勢調査をもとに、各年代の人口を掛け合わせると、40代は147万4659人、50代は175万4419人、60代は169万9971人となり、それぞれを足し合わせると、現在不倫中の40代から60代の中高年男性は、492万9048人になると、門倉氏は算定しています。
想像以上に多いと思われたのではないでしょうか?

財布からお札を取り出す

不倫する人のお財布事情

現在、不倫中の中高年男性が500万人にもせまる勢いだということは分かりました。
では、不倫にはどれくらいのお金がかかるのでしょうか。
40代の男性が月2回のペースで不倫相手とデートしたとします。
すると1ヵ月のホテル代が2万円、映画館やテーマパークなどのデート代が1万円、レストランやバーなどの飲食代が2万円、プレゼント代6000円、携帯電話などの通信費が4000円となり、合計すると6万円になります。

つまり年間の不倫デート費用は6万円×12ヵ月=72万円になります。
男性で年間72万円をパートナーとの交際費として出費できる人は多くないようにも思えますが、データが示す通り現実のようです。
つまり不倫は、ある程度の経済的な自由度が高い男性に限定された楽しみと言えるでしょう。
実際に、生活のために仕事に追われている人では、不倫のパートナーと会うための時間も捻出できないはず。
上記で紹介した不倫中500万人の男性は、所得レベルの上位層に位置する人が多いと推察できます。

一万円札を敷き詰める

不倫マネーが日本経済に与えるインパクト

不倫によって生じる経済効果がいくらになるかを算定するために、先ほどの不倫中男性の人数492万9048人に年間のデート費用72万円を掛け合わせると、年間3兆5489円という驚くべき市場効果が明らかになります。
さらに総務省が公開している『産業関連表』によって商業・サービス部門で3兆5489円の需要が発生した場合の2次的な経済波及効果を計算し、それを約1兆9545億円としています。
2次的な経済波及効果とは、不倫カップルがレストランやバー、ホテルを利用すると、その周辺に経済的な利益が発生し、それがまた消費活動に回わるという経済的な効果のことです。

不倫により生じた経済効果3兆5489円とその2次的な経済波及効果約1兆9545億円をあわせると、なんと年額約5兆5034億円!
これは2016年度の日本の防衛予算5兆500億円に匹敵し、日本のGDP(国内総生産)約500兆円の1%を不倫マネーが占めることになるのです。
これは商業・サービス部門にとって、不倫産業は決して見過ごすわけにはいかないほど大きな市場効果を与えている、実に衝撃的な結論になっています。

子を抱く母

本当にいいことばかり?

門倉氏の出す経済効果およそ5兆円という数字は、客観的なデータに基づいて算定された信憑性の高いもののように思えます。
しかしそれが本当に幸せで、経済効果の高い話なのでしょうか?
一般的に個人の収入は給与所得や、自営業などで生じた利益などがベースになっています。
つまり懐に入ってくるお金は、不倫をしているいないにかかわらず一定です。
不倫に回されるデート代は、本来ならば妻や子供達と映画や遊園地に行く、あるいはファミリーレストランで食事をする、妻にプレゼントや子供にゲームを買ってあげるのに使われるのであろうお金ではないでしょうか。

つまり本来、別の用途にあてられるはずだった資金が不倫に回されているだけであり、日本経済全体への経済波及効果に変わりはないはずです。
さらに、不倫をした結果、離婚から母子家庭が増えることも考えられます。
男性側も慰謝料を支払ったり、社会的信用をなくすことで離職や転職をせざるをえなくなったりするかもしれません。

現在、日本で不倫をしている中高年男性はおよそ500万人とかなり大きな数字。
その人たちが不倫関係で生み出す「不倫マネー」は年間およそ5兆円。
一部の人たちにとっては大きな魅力を持った市場といえ、まさに日本経済の強力なけん引力ともいえます(?)。
もっとも、将来不倫のために経済的な大きな損失を引き起こす可能性があるので、本気の恋はさておき、火遊びはほどほどが良いかもしれませんね。

ECRII編集部 高橋

ECRII編集部 高橋

25歳年上のバツイチ子持ち彼氏、単身赴任の上司との不倫同棲、など大きな声で言えない恋愛を乗り越え、同窓会で再会した同級生と昨年結婚。愛する夫とともに愛犬を愛でる日々を送る。自身の経験から、様々な形の恋愛に悩める人々に寄り添い応援したい、という思いを抱え、ECRIIを立ち上げる。

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