不妊治療は不倫のはじまり?治療よりも不倫相手を選んだワケ

2018.3.4
大きくなったお腹を笑顔で擦る妊婦

心を通わせた相手との結婚が実現し、家庭を持つと、次は子どもが欲しいと思うでしょう。しかしながら、不妊は男性、女性双方が原因になる可能性を秘めており、特にどちらかが不妊の原因となってしまうケースも。そして、不倫、夫婦関係の破綻といった結果を招くことも少なくありません。

ここでは、とある例を参考に不妊と不倫の関係について解説します。

子どもがほしい仲良し夫婦だった

Aさん(29歳・女性)は、大学時代から交際をしていた同い年の男性と、30歳になる直前に結婚をしました。交際時から2人は、結婚したら子どもが欲しいと話をしていましたが、「でき婚」に対してよいイメージを持っていなかったため、正式に籍を入れるまでは避妊を徹底していたのです。

晴れて結婚に至り、生活も安定し始めたので、2人は子どもを作ることを考えて避妊もやめました。しかし、1年以上が経過しても子どもができず、自身が不妊症なのではと心配したAさんが夫に相談し、2人で検診を受けました。検診の結果、Aさんには異常は見られず、不妊の原因は夫の「乏精子症」であることが判明し、夫は大変なショックを受けることになったのです。しかし、夫婦ともに子どもが欲しいという意思を認識し、Aさんは夫の不妊治療を全面的にサポートすると約束したのでした。

不妊というと、その原因は女性にあると思われがちですが、男性が原因となる不妊は全体の48%もあり、Aさん夫妻のようなケースは決して少なくありません。

不妊治療で離れていく夫婦の距離

Aさんの夫は妻の後押しもあり、前向きに不妊治療を受け続けましたが、思ったような効果は得られませんでした。Aさん自身も根気強く待ち続けましたが、徐々にフラストレーションがたまるようになり、夫との関係もぎくしゃくし始めてしまいました。

不妊治療中の夫婦間では、どちらに原因があるかにかかわらず、不妊治療による効果は性交渉を経ないと明らかにはならないため、定期的に性交渉をしなければならなくなります。そのため、性交渉に義務感が伴うようになるなど、性交渉そのものを楽しめなくなることも少なくありません。

このような状態になってしまうと夫婦間では性交渉を通した癒しや快楽を得ることができなくなってしまい、結婚をしたことに疑問を感じるようになってしまうケースもあります。Aさん夫妻が陥ってしまった状況は、まさにその典型的な例といえるでしょう。

関係がぎくしゃくし始めた後もAさん夫妻は不妊治療を継続しましたが、Aさんの夫をサポートすることへのモチベーションは明らかに下がり、また、Aさんの夫も自信を喪失してしまい、お互いの気持ちのすれ違いは顕著になるばかりでした。

社交場で杯を重ねる男女

不妊治療中に運命の出会い

不妊治療に関する悩み相談をするために、Aさんは大学時代の友人と再び連絡を頻繁にとるようになり、食事へ行くことも多くなりました。当初は女性の友人だけと交際をしていましたが、徐々に男性の友人も含め、複数人で食事へ行く機会が多くなりました。

一緒に食事に行く友人の中には、いまだに独身である人も多く、Aさんは結婚をしたにもかかわらず、いまだに子どもを授かることができない自身の現状に疑問を抱かずにはいられませんでした。そんな時、大学時代のサークル仲間であり、当時想いを寄せていた男性・Bさんと再会します。

大学時代のBさんには交際していた女性がいたため、Aさんは想いを伝えられないまま大学を卒業してしまいました。しかし、数年ぶりに再会したBさんは結婚をしていないどころか、交際している女性もいないようで、当時のエピソードを話しているうちに、AさんはBさんとの再会に運命を感じ始めました。

不妊治療中は誰しもがフラストレーションをため込んでしまうため、外の世界へ目を向け、気晴らしをすることが推奨されます。しかしながら、外の世界にはさまざまな誘惑が待っており、Aさんのように気晴らしが心変わりのキッカケとなってしてしまうケースも典型的な例といえます。

究極の決断!そして、不倫相手を選んだ

Aさんは確実にBさんに心を惹かれていきましたが、一方で関係がぎくしゃくしていたとはいえ、不妊治療を受け続ける夫への罪悪感は常に絶えることがなく、板挟みの状態になってしまいました。気心の知れた友人にのみ相談しましたが、なかなか答えは見つからず、結局は自身で結論を出すしかないのだと思い始めます。

Aさんは悩みに悩んだ挙句、夫との話し合いを経て、不妊治療の中止、そして離婚を選択しました。結論を出すまでには膨大な時間と言い争いを要し、最終的にはお互いが精神的に疲れ切ってしまい、痛み分けのようになってしまいましたが、AさんはBさんとの関係を夫には知らせなかったため、夫の不妊症を離婚の主な原因とすることができ、結果的には穏便に婚姻関係を解消できたのです。

Aさんの経験を総じてみてみると、夫が不妊症であった時点で、離婚という結果はある程度予測できたといえるかもしれません。また、パートナーが不妊治療を受ける際には、それをサポートすることだけでなく、外の世界からの誘惑に自信が打ち勝てるだけの決意があるのかもよく考えなければならないでしょう。

根本的なことですが、結婚は幸せを求めてするもの。しかしながら、不妊治療が長引いてしまうと、その根本的な目的すらなかなか達成、実感できなくなってしまいます。そのため、不妊治療が不倫のスタートラインとなってしまうことも珍しくなく、本当に幸せを求めるのであれば、フラストレーションを溜めながら夫をサポートするより、自身の欲求に正直になったほうがよい場合もあるのかもしれません。

ECRII編集部 荻野

ECRII編集部 荻野

年齢非公表の男性編集者。かつては小説家志望で、恋愛小説をもって、とある文学賞へ応募した過去あり。エビデンスに基づいた恋愛心理の分析や統計的にみた恋愛パターンなど、形のない恋愛だからこそ、もっと科学的、学術的に恋愛を掘り下げてみたいと密かに思案中。その一方で、著名人の恋愛報道や不倫スキャンダルなど、刹那的な恋愛時事ニュースも大好物という一面も。

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