古くから日本では女性は家庭に入ったら男性に付き従うもの、というイメージがあります。しかし、男尊女卑から男女平等へ、そして女性の社会進出が進むことで女性の不倫が急速に増えているといわれています。そこで今回は実際に男性と女性、どちらの不倫が多いのか、大きく急増しているのはどちらなのかについて解説していきます。
不倫をする男女の比率とは
まずは、不倫している男女の比率について、ネット上で公開されているアンケートの統計結果からみてみましょう。
「しらべぇ」というニュースサイトで、全国の20代から60代の男女、約1300名にアンケートを実施しています。このアンケートによると浮気経験者は全体の約2割という数字で、全体的にみると不倫している人の割合は低いです。しかし浮気願望に対しては「絶対にバレない」という条件のもとだと男性の約42%、女性の約23%が浮気したい気持ちはあると答えています。
実際に男女別で浮気している比率については、「相模ゴム工業」という企業が全国の20~60代の男女約14,000名に対してアンケートを行った結果が公表されています。回答結果では男性の約28%が、妻や彼女以外で特定の相手がいると答えています。これに対し女性の場合は全体の約15%が、夫や彼氏以外に特定の相手がいると答えています。
このアンケート結果では女性よりも男性のほうに不倫率が高いという結果になっています。
男女共に多い、不倫をしてしまう原因
日本という大きなくくりでみると、男女共に不倫が増加傾向にある理由に、若者の恋愛未経験者が多いということが挙げられます。
学生時代勉強や部活一筋で恋愛と程遠い生活を送っていたなどの理由から、恋愛に対するスキルや意識が薄いため、既婚者相手の恋愛に対して罪悪感がない人や、結婚後も恋愛感情を楽しみたいといった人が増えてしまったことから不倫が多くなった可能性があります。
また男性はもちろん女性を対象とした漫画やゲームなどでも不倫ネタを扱うものが増え、性も開放的になっていることから、不倫に対して「罪悪感」を持たなくなっている人が増えていることも、男女共に不倫人数が増加している原因ともいえるでしょう。
男女共に不倫する理由に多いのは、やはりパートナーとうまくいかないというものを真っ先に想像しがちです。しかし、パートナーがいる人の場合、不倫理由にはそれ以外にも、相手との関係がマンネリ化してつまらないというものもあります。また、パートナーと性格や価値観は合っているものの、体の相性が悪い・セックスレスといった理由から、肉体関係のみの不倫に走るというケースも男女共に多いようです。
急増する女性の浮気
モデルプレスが渋谷・原宿の2ヶ所限定で男性・女性それぞれ100人に街頭アンケートを取った結果では、不倫や浮気経験者は女性が44%、男性が40%と、女性のほうに経験者が多いという結果になっています。
2年前に同社が行った調査では女性の浮気や不倫経験は28%で、今回はその倍近い数値に跳ね上がっています。なぜ女性の不倫率が上がっているのか、その理由を考えてみましょう。
最近は専業主婦でもスマホやPCでインターネットを気軽に利用できる時代なので、出会い系サイトやSNS経由で不倫相手を探しやすい環境になっています。最初は単なるネット上の友達関係でも、付き合いが長くなると個人的なことまで話すようになり、結果リアルで会って不倫というケースが最近は多いようです。
その他にもテレビやドラマで不倫を扱うものが増えており、ドラマの登場人物に心酔し、自分を重ねてしまい、不倫することに対して罪悪感がなくなるといったことも考えられます。またごく希なケースですが、夫が不倫していることに気づき、怒りのあまり自分も不倫してやる!と報復的に不倫関係を結ぶ人もいるようです。
女性の社会進出が浮気の根本原因?
ひと昔前までは女性は結婚すると専業主婦になるのが当たり前な風潮でした。今では考えられないことですが、農家や商業など家業の手伝い以外で既婚女性が外へ働きに出る、夫より高い給料をもらうなんてとんでもない!という考え方が一般的だったのです。
それが近年になって女性の社会進出が進み、不景気になってくると妻も外へ働きに出て共働きになるのがごく普通な背景になってきています。そのため、結婚後も外で働きに出て外部の人間と関わりを持ちやすい環境になっているので、職場の同僚や上司、取引先の相手などと不倫関係になってしまう人が増えています。
また昔よりも離婚・再婚がしやすい環境になっているという背景も、女性の不倫が増えた原因とも考えられます。共働きで夫よりも稼ぎの多い女性は多くいます。また夫と同額、それ以下だったとしても離婚して生活するには十分な稼ぎの人が多いため、離婚しても生活に困らないという背景があったうえで、夫との不仲や家庭環境の問題から不倫に走ってしまう人も。
男性のほうが不倫率は高いものの、世情や女性の社会進出の進展により、女性のほうが増加傾向にあるという結果に、驚いている方も多いことでしょう。ecriiはこうした変わりゆく恋愛情勢をこれからも見つめて続けていきたいと思います。
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ECRII編集部 荻野
年齢非公表の男性編集者。かつては小説家志望で、恋愛小説をもって、とある文学賞へ応募した過去あり。エビデンスに基づいた恋愛心理の分析や統計的にみた恋愛パターンなど、形のない恋愛だからこそ、もっと科学的、学術的に恋愛を掘り下げてみたいと密かに思案中。その一方で、著名人の恋愛報道や不倫スキャンダルなど、刹那的な恋愛時事ニュースも大好物という一面も。