それでもなくならない、不倫や浮気。その原因はどこにあるのか考察してみた。

2018.3.21
考える男性

昨今、大変風当たりのキツくなっている不倫。それでも、なくならないのが不倫。どうして、人は不倫や浮気を繰り返すのか。その本当に原因はどこにあるのか。不倫や浮気をしてしまう人の本当の心理を今回は少し、深く掘り下げて探ってみました。

男性の子供っぽさは不仲の遠因

なぜ不倫男性は、妻と別れて新たな関係を築けないのでしょうか。妻との不仲が原因で不倫に走っている男性は、特にどうしてその問題にちゃんと向き合わず、現実逃避をするかのように不倫に溺れるのか不思議に思う人もいることでしょう。

その遠因として不倫男性の子どもっぽさが挙げられます。理想は高く、口では立派なことを言っていても、実際やっていることは幼く、行動が伴わない人です。不倫相手に「妻とはうまくいっていない」、「家にいても寂しい」と言いながら、関係をずるずると続けていきます。
精神的に大人になり切れていない男性は、本来の問題である妻との不仲には向き合わず、新たな恋愛をすることで自分の自尊心を保っている可能性があります。そこには両親に言われたことを守り、優等生として勉強やスポーツを頑張ってきたという生い立ちが背景にあるケースも。だからなのか、不倫をしている男性には高学歴や真面目な職業の人も多く見られます。
少年のように趣味に没頭する姿や、直面している問題に悩む姿は、女性の母性本能をくすぐるかもしれません。でも、そこには幼いころから威厳ある父親に抑圧された、専業主婦の母親から期待を寄せられて生きてきたという生い立ちが関係しているだけで、本当は成長できていない子どもだからという背景もあるのではないでしょうか。自分で問題を解決できないだけというマイナス面の表れとも取れるのです。

光の射す方へ走っていく男性。現実逃避を揶揄

消極的な不倫とは(現実逃避型浮気)

男性は性欲のまま、本能に突き動かされて不倫をするのだと思っていませんか。実はそうとも限らないのが現代の日本男性なのです。むしろ、最近は女性のほうが身体の欲望を満たすために不倫をするという人もいるぐらいです。

現代はストレスの多い社会であり、そのストレスから逃げるために、アルコールやギャンブルに走る人もいますが、不倫に依存することで現実逃避をしているもいます。セックスで副交感神経が優位になりストレスが解消することで、そのリラックス効果から抜け出せなくなっている状態です。
加えて、不倫では相手から認めてもらえるという、自己証明の手段にもなります。家族から存在をほとんど無視され、職場でも本当の自分を抑えて生きている人にとって、不倫は最高のストレス解消法となっているということです。
やめようと思ってもやめられない、次に会ったら終わりにしようと思っていたのにまたセックスしてしまったというような状態であれば、不倫をつらい現実から逃げるための手段としている可能性があります。

運命の出会いもある

寂しさやストレスを紛らわせるのではなく、本気で不倫相手そのものを好きになる人もいます。不倫というリスクを冒しても相手と一緒になりたいという感情のまま、関係を持ってしまうパターンです。

この場合は、いけないことをしているというドキドキ感を楽しんだり、妻に構ってもらえない寂しさを紛らわしたりするために不倫をしているわけではありません。相手から積極的に迫られたからつい関係してしまったというタイプにも当てはまらず、まさに運命の相手と巡り合ったとしかいいようがありません。
もっと一緒にいたい、相手をよく知りたいという衝動のまま、家庭を持っているにもかかわらず恋愛にのめりこんでいきます。この場合は家庭を優先させることができなくなるので、一方的に片方が尽くすということはありません。お互いに相手を喜ばせたいという感情が強いので、そのために家庭を犠牲にする人もいるでしょう。

積極的というのはセックスに意欲的という点だけではなく、お互いの精神の結びつきが強いことを指します。本来結ばれるべき相手だったとも思えるような運命の人と出会ってしまい、不倫関係を結んでしまっている状態です。たとえ身体の関係を持たなかったとしても、本当の意味での恋をしている可能性があります。

居場所がない男と女

不倫している人はよく、「家に居場所がない」、「パートナーとうまくいっていない」という言葉を口にしますがこれは彼らの本音です。はたから見ればいい父親、母親というふうに見えている人でも、当の本人たちは抑圧されて生きているので居場所がないと感じるのです。
彼らの言う居場所とは「心の休まるぬくもりある場所」のことです。物理的な居場所、立場を指しているのではありません。むしろ不倫している人は、職場にも家庭にもそれぞれの場所と顔を持っています。

家にいても親として立派なふるまいをしなければならない、職場でも社会人として規範に沿った行動をしなければならないので、本当の自分の居場所がないというのが本音です。
だから、不倫相手には妻や夫には見せない本当の欲望をさらけ出すことが多いです。不倫相手にはなぜか優しくできる、ケンカせずにうまく関係を築けるという人もいるかもしれませんが、それは不倫に本当の自分の居場所を見つけてしまったからかもしれません。

 

不倫をしてしまう本当の原因を考えてみると、複雑な人間関係やストレスの多い社会で大きな役割を果たしていることがわかります。もしかしたら不倫行為がなくなることで、精神を保てなくなる人もいるかもしれません。人間的な社会生活を送るために、その逆の不倫という行為が大きく貢献していることも大いに注目したいところです。

ECRII編集部 荻野

ECRII編集部 荻野

年齢非公表の男性編集者。かつては小説家志望で、恋愛小説をもって、とある文学賞へ応募した過去あり。エビデンスに基づいた恋愛心理の分析や統計的にみた恋愛パターンなど、形のない恋愛だからこそ、もっと科学的、学術的に恋愛を掘り下げてみたいと密かに思案中。その一方で、著名人の恋愛報道や不倫スキャンダルなど、刹那的な恋愛時事ニュースも大好物という一面も。

関連記事

関連キーワード