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旦那様がいるのに違う人を好きになってしまった……。
不倫の恋はいけないと判っていても恋する気持ちは誰にも止められませんし、障害があればあるほど想いは募り燃え上がります。
恋をすると日常の景色が違って見えてきます。たとえば流れてくる音楽を聴いて切なくなったり、何気なく通っているお花屋さんの花を見て胸がキュンとなってしまったりすることありませんか?
あまり知られていませんが、この美しい花の中にも不倫の恋にまつわる花言葉を持つ花もあるのです。今回は切ない不倫の恋の花言葉をいくつかご紹介したいと思います。
アジサイに隠された花言葉
まずひとつめはアジサイ(紫陽花)の花です。
アジサイは梅雨の時期に至るところで見かける花で、薄いピンクからブルー、紫などたくさんの種類の色があります。雨で湿気が多く鬱陶しい梅雨の季節には、アジサイの花を見ることで心が和みますよね。
アジサイにはたくさんの花言葉がありますが、代表的なものは「移り気」「浮気」などです。土壌の性質や咲いてからの日数で花の色が変化していくことからそう呼ばれています。
咲き始めの頃はクリーム色のような色から日が経つにつれて水色、青、青紫、赤紫(ピンク)に変わっていきます。この花の色が移り変わっていく様子を心が移り変わっていくことに例えて、このように付けられたと言われています。
もうひとつの花言葉は「辛抱強い愛」です。
この花言葉にはとある歴史上の出来事が絡んでいます。幕末の長崎で起こった「シーボルト事件」です。
江戸時代に長崎のオランダ商館付きのドイツ人医師のシーボルトが、帰国直前に持ち出し禁止の日本地図を持ち帰ろうとしたことが発覚して国外追放された際に、アジサイを祖国のドイツに持って帰り、最愛の日本人妻のお滝さん(楠本滝)を想って「オタクサ」と名付けたことが由来と言われています。とてもロマンティックな話ですね。
移り気なダリア・ラケナリア
次にご紹介するダリアとラケナリアの共通する花言葉も「移り気」です。
フランスのナポレオン1世のお妃であるジョゼフィーヌはダリアの花をとても愛していました。自分だけの花にしたいと思い独占して栽培していたのですが、侍女が内緒でダリアの球根を盗み自宅で見事な花を咲かせたことをきっかけに、ジョゼフィーヌがダリアの花への興味を失ったことがこの花言葉の語源だそうです。
ダリアは他にも「不安定」と言う花言葉もあり、それはフランス革命後の不安定な時代から栽培されていたのが由来と言われています。
ラケナリアは別名アフリカンヒヤシンスと呼ばれていて、南アフリカ原産の鮮やかな色の球根植物です。非常に特徴のある形をしていて、主に乾燥地に自生します。
ラケナリアは約100種類あり、花の色も赤紫や白、黄色にオレンジ、青などたくさん色があるものやひとつの花にいくつかの花色があるもの、花が咲いた後に色が変わるものなど多種多彩です。
ラケナリアは「移り気」の花言葉の他にも「変化」「好奇心」の花言葉もありますので、好きな人にプレゼントする時には気を付けた方がいいでしょう。
グラジオラスは用心の印
夏から秋にかけて夏の花壇を彩り、赤やピンク、オレンジ、白、紫や青など色とりどりの花を咲かせる、グラジオラスの花言葉は「密会」「用心」「思い出」です。
花色によって意味合いも少し違ってきますが、赤と白のグラジオラスにはこの花言葉が使われます。
古代ヨーロッパの時代に人目につかないようにひっそりと会っていた恋人たちが、グラジオラスの花の数によって待ち合わせの時間を相手に伝えていたことからこの花言葉が付けられたそうです。
グラジオラスの語源は葉の形が剣に似ていることからラテン語の「小さな剣」を意味するグラディウスという言葉から来ていると言われており、そのために戦いの準備が出来たと言う意味にも使われ、花言葉は「勝利」とも言われています。
原産国は南アフリカを中心に、ヨーロッパの地中海沿岸や中央ヨーロッパ。寒いところには弱いですが、耐暑性があるのが特徴です。日本には明治時代に輸入され栽培が開始されており、根は湿布薬の材料になるそうです。
初心者でも栽培しやすいので、とても人気がある夏の花です。
エリンジウムと秘密の恋
最後に春の終わりから夏にかけて咲くエリンジウムです。花言葉は「秘密の恋」「秘めたる思い」と言う意味を持ちます。まさに不倫の恋のことですね。
エリンジウムの花言葉の語源は、少し棘のある苞に囲まれてひっそりと小さな花が隠れているように見えることが由来と言われています。
このエンジリウムは世界で約250種類ある多年草。球状や円筒状の紫や青、メタリックシルバーの花を咲かせて、その花を包むように付く総苞と呼ばれる葉が美しく囲み、個性的で造形的な花です。
エリンジウムはイングリッシュガーデンの定番の花です。比較的長持ちすることからドライフラワー、フラワーアレンジメントにもよく使われていますので、名前は知らなくてもどこかで見たことのある花だと思います。
普段、何気なく接していた花にもいろいろな花言葉があるのですね。現在不倫の恋をしている人は、今回ご紹介した花を見かけたら、ちょっと切ない気分になったりするのではないでしょうか。
不倫の恋は苦しくて切ないものですが、美しい花を見て少しでも心を癒して頂けたらと思います。この美しくも切ない意味を持つ花は不倫の恋に疲れた時など、寂しい心に寄り添ってくれるかもしれません。
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ECRII編集部 荻野
年齢非公表の男性編集者。かつては小説家志望で、恋愛小説をもって、とある文学賞へ応募した過去あり。エビデンスに基づいた恋愛心理の分析や統計的にみた恋愛パターンなど、形のない恋愛だからこそ、もっと科学的、学術的に恋愛を掘り下げてみたいと密かに思案中。その一方で、著名人の恋愛報道や不倫スキャンダルなど、刹那的な恋愛時事ニュースも大好物という一面も。