セックスレスが原因でパートナーに浮気をされた人や、セックスレスが長期間続いてしまったために他の異性に惹かれてしまった人は少なくありません。寂しさから心の隙間を埋めてもらい、心も体も満たされたいと思っている人は実際には大変多いのではないでしょうか。
日本の夫婦に多いといわれているセックスレス。セックスレスと浮気にはどのような関係があるのかを考えてみましょう。
セックスレスの定義
セックスレスという言葉は雑誌やテレビでも多く取り上げられていますし、世間でもよく話題にのぼるテーマです。
セックスレスとは恋人同士や夫婦が一定の期間セックスをしていない状況のことをいいます。しかし1カ月セックスをしないとセックスレスと感じる方、半年たってもセックスをしないとセックスレスと感じる方、セックスレスと受け止める期間は人それぞれです。セックスレスには期間の定義があるのでしょうか。
日本性科学会が定義したセックスレスとは、遠距離恋愛や単身赴任などの特別な事情がないのにカップルや夫婦に合意した性交やセクシャルコンタクトが1カ月以上なく、このような状態が長期にわたることが予想される状態のことをいいます。またこの定義には性交だけでなく、キスや性交前の前戯、裸になりベッドで触れ合うなどのセクシャルコンタクトも含まれています。
自分たちには関係のないことだと思っていたセックスレスでも、この定義にあてはめるとセックスレスといえるカップルや夫婦は多く存在するでしょう。
女性が浮気をするケース
多くの女性は性欲を発散するというよりも、パートナーとの心と心のつながりを求める行為としてセックスを大切なものと感じています。セックスだけでなくキスや抱きしめられることなど、肌と肌を触れ合わせることで自分が女として求められていることを感じることができ、恋人として妻としての喜びを覚えるのです。
パートナーの男性がキスやハグをしてくれず、セックスを求められなくなり、長い期間肌と肌が触れ合っていないと気づいたとき女性の心はどうなるのでしょう。心のなかに寂しい気持ちが積み重なっていきパートナーとの関係が不安でたまらなくなるでしょう。
そのようなとき、一度は誰でも勇気をだして自分の方からスキンシップを試みることがあります。しかし、その行為さえも拒絶されたときには、女性の心は完全に空っぽになってしまいます。自分の心が空っぽになってしまって寂しさが溢れているときに、素敵な男性に優しくされたらどうなるでしょう。
寂しい女性は空っぽの心をパートナー以外の男性に埋めて欲しい、女性としての喜びを感じたいと思い浮気をしてしまうのです。
男性が浮気をするケース
恋人同士や新婚の時期は、お互い充実したセックスができていたとしても、女性の妊娠出産を経て性生活が全く変わってしまう夫婦は多くいます。妊娠中には無理ができないためセックスを我慢していた男性も、出産後は今まで通り愛し合うことができるとその日を心待ちにしていることでしょう。
しかし、出産後セックスをする気持ちになれないという女性はとても多いのです。
赤ちゃんにかかりきりの生活は体力が必要ですし、夜中の授乳やオムツ替え、夜泣きなどで女性はクタクタです。ちょっとの間でも休憩したいと思うのは当然で、そのようなときに男性にセックスを求められても受け入れることはできません。
そして、子供が成長すれば夫婦の関係にも変化が出てきます。近くに子供が寝ているためにセックスができないと拒絶される期間はどんどん長くなり、キスやハグなどのスキンシップもなくなりパートナーを女性としてみることができなくなってしまいます。
そのようなときに素敵な女性との出会いがあれば、その女性に惹かれてしまい不倫をしてしまいます。
セックスレスでも浮気を防止するために
パートナーのことを嫌いになったわけではないのにセックスレスになってしまった場合、どうすればいいのでしょう。会話も弾まないかもしれませんが、2人で思い出話をすることで少し心の距離は縮まります。
会える時間に制約があり、ゆっくり過ごす時間がない場合は「いつもありがとう」と一言感謝の気持ちを伝えるだけで、お互いの心に余裕が出てきてセックスレスであっても違いの絆が壊れることはありません。
仕事で疲れてセックスをする気にならない男性には無理に行為を求めずに、いつもお仕事を頑張っているねとマッサージなどしてみてください。男性の心も体もほぐされてスキンシップもはかることができ、2人の距離が近づくきっかけになるでしょう。
セックスレスであってもお互いを尊重し愛情をもってていれば他の異性が入り込む心の隙間ができることはありません。
肉体だけでの結びつきが多いとされる不倫関係において、セックスレスでも続いているとしたら、それは精神的な結びつきも存在していることに他なりません。とはいえ、2人の関係を続けていきたいならば、セックスレスを軽くみないで、お互いの心が傷つかないように思いやりをもって、愛情深く接していくことが大切です。
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ECRII編集部 利根川
大学では心理学を専攻、卒業後、某出版社勤務を経て現職。趣味は人間観察。一見、色香豊かな女っぽい容姿にも関わらず、男性・女性に偏らないフラットな物事の見方や男女問題にまつわる過去の取材、手掛けた記事といった膨大なデータから導き出す的確なアドバイスに、男女を問わず周囲からの恋愛相談が耐えない。将来の夢は『猫たちと平穏に暮らす石田ゆり子』になること。