
はじめまして、こんにちは。スージーQと申します。職業は風俗嬢です。
女性の皆さまは、風俗のお仕事に対してどんなイメージを抱いているでしょうか。
エロいことが大好きなお姉さんがあの手この手で男性にサービスをする?
楽してお金を稼いでいる?
大好きな彼氏や旦那さまが内緒で通っているかもしれないからぜぇったい許せない存在??
はい、正直、女性からのイメージが悪いことは認めます。たしかに以前は、キャバクラなどの水商売や風俗業に対して、楽に稼げるんだろうな〜くらいに思っていました。
元OLのわたしが一念発起し、実際に風俗の世界に足を踏み入れるまでは……。
受け身の男性を責める“仕事”とは?
風俗業の中にもたくさんの種類がありますが、わたしがお仕事をしている業種は、服を脱がず、粘膜接触せず、男性が受け身で、女性側が責めるというスタイル。ジャンルでいうと、M性感やSMクラブです。わかりやすいイメージでいうと女王様。
女王様って、エナメルのボンデージに身を包み、鞭を振るって、縄で縛って、ろうそくを垂らしながら、おだまり!この白ブタ!と言葉責めする…わけではありません。もちろん、そういったリクエストに対応する場合もありますが(笑)。
人の好みがそれぞれ違うように、人の趣味嗜好も人の数だけ存在するのです。わたしのお仕事はそんな星の数ほどある性の欲望を叶えるお手伝いする、サービス業なのです。
仕事内容の主軸は“フェチ”。
その中でも“足”や“脚”に対して性的興奮をする、いわゆる足フェチな方々に対して足に特化したサービスを提供しています。
足で?一体どうやって…?ていうか足に興奮するって何??
よく自分の仕事の話をするときに、はじめて聞く人は決まって同じ反応をします。わたしも仕事をはじめた当初はそんな状態でした。知らないことに対しては想像もできないですよね。
だったら、当事者に聞けば良い!
右も左も分からぬ初心者だったわたしは、足フェチさんたちに、どうすればいいのか、何が好きなのか、何故そうなったのか、聞きまくったのです。
そうして顧客のニーズに応えていった結果、足のエキスパートになってしまいました。
うーん、人生何があるかわからない。
元々人に対して興味があるので、人の歴史をきくのは大好き。何故フェチになってしまったのか…?何故そんなことで興奮するの?どんな悩みがあるの??
延べ人数にして5000人以上、数々のフェチな変態な人々と接してみたら…そこには、様々な人間模様、愛すべきフェチストーリーが存在したのです!そもそもフェチってなんなのよ?とおっしゃる皆さん、あなたにはフェチはありますか?
仕事を通じて見えてきた“フェチの視点”
フェチとは、身体の一部や衣服・その他記号化された様々な物品・現象に「個性的」な執着を見せたり、性的興奮を示す傾向を指す俗語の一種。性的嗜好の一つで、呪物崇拝、物神崇拝、拝物愛などとも関連するフェティシズム(fetishism)を略した言葉である。(by.ウィキペディア)
日常の中で何気なく展開される、キミ、何フェチ?という会話。
女性でも手や首の血管が好き、上腕二頭筋が好き、など見ているだけでキュンとしたりドキドキしたりするパーツがあったりします。しかし、血管や筋肉のみを見ているだけで興奮しているわけではありませんよね。

例えば。何となく顔が好みで意識していた後輩とランチ。会社へ戻る道中、ついつまずいて転びそうになったとき不意に支えてくれた。その腕は思ったより筋肉質で、ふと目に入った手首に浮かび上がった血管がセクシーでドキドキした。という一連の文脈があることで興奮したりします。
一方で足フェチさんは、会社の先輩が隣でランチしている。今日の靴はヒール高めのパンプス、しかも指の付け根が見える浅めのもの。エロい。歩くたびに足の甲に筋が浮かぶ、エロい。食事中、先輩は足癖が悪いのかヒール履きっぱなしで疲れるのかわからないけれども、片方だけ脱いで指をくねくねさせている…!エローーい!!よし、脳内録画完了。今日のオナニーネタはこれでバッチリだ!といったかんじです。

もちろん足フェチさんでも文脈・シチュエーション好きはいらっしゃいますが、要は、パーツのみでオナニーできるかどうか。これってすごいことですよね。わたしは男性の筋肉が好きですが、筋肉のみでは興奮できませんし。
あなたの隣にいるさわやかな後輩がもし足フェチならば、しれっと観察されているかもしれません(笑)
こんな一風変わったお仕事を通じて、わたしが実際見て、聞いて、感じたフェチの世界を楽しくお伝えしていこうと思います。
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女王様 スージーQ
職業:女王様。西日暮里ビザールクリニック現役勤務。脚や足のフォルムの美しさ、まるで手指のように自在に動く足指の技巧で、国内・海外問わず多くの足フェチ男性たちから支持を得ている足のエキスパート。同時に漫画家、コラムニストとしても活動中。極めてマニアックな世界で、男性たちの深い欲望や心理と向き合った彼女だからこそ描けるコラムは、誰が読んでも思わず引き込まれてしまうはず。業界初、自らの足型から作成したリアル足フィギュアも発売。