国次第でこんなに異なる!子供を迎えること、育てること。

2021.4.10
お母さんの指を握る生まれたての赤ちゃん

女性は結婚しようと思ったら何歳になろうと結婚できます。
しかし、子どもを授かりたいと思うことには年齢的な制限があるのも事実です。

結婚を希望しないと決めている事実婚の男女にとって、お互いの幸せを考えた先に行き着くのが子どもを持つことになるでしょう。
特に女性は年齢を理由に焦りを感じ、子どもがほしいと悩む方も多いようです。
今回は、結婚という制度にこだわることなく子どもを持ったとしても、パートナーと幸せでいられるのか?ということについて探っていきます。

結婚にこだわらない子づくり

最近では結婚していないカップル、いわゆる事実婚状態のカップルが法律婚より先に子どもをつくるといったケースが増えています。
むしろ女性のほうが年齢的な焦りを感じ、結婚にこだわることなく相手との子どもを望むようです。

海外では結婚にこだわることなく子どもをつくり、お互いが協力しながら家族としての関係性を持つことも少なくありません。
結婚しないから子どもを持つことはできないと諦められるものではありませんし、諦める必要もないのです。
婚外カップルとして子どもという大切な存在ができると、お互いにとってより深い幸せを実感することができることでしょう。

また事実婚である男女のもとに生まれた子どもは、法律上は未婚の母の子と扱われてしまいます。
ですが、父親となる相手の認知があれば、法律上の親子関係をつくることができます。
このように事実婚状態で子どもを出産しても、相手の理解と協力さえあれば、手続き等の問題は解決できるのです。

日本のカップルが結婚にこだわる理由

日本でカップルが結婚にこだわる一番の理由は、社会的な保障にあるといえるでしょう。
そして日本人の根底に、女性は結婚して当然だ、結婚することが女性の幸せだという見えざる周囲からのプレッシャーもあるかもしれません。
また、両親世代たちも結婚することが正しい生き方である、結婚をして子どもを授かり、家族をもつことができるといった昔からの秩序を守ってきたということも事実です。

男性の場合でいうと、結婚をすることで社会的な信用を得るといった考えが今でも当然とされる傾向にあります。
しかし近年では日本の法律において、事実婚のカップルも婚姻届を出している法律婚のカップルと同じ権利や義務を持つようになってきています。
とはいえ、すべてが法律婚同様の権利をもらえるわけではありません。税金面では事実婚にデメリットがあることも事実なのです。

また、首都圏を中心とした都心部では女性が男性同様の社会進出をしているので、経済的に自立しているケースが増えています。
しかし、いまなお地方では、雇用的に男性同様の働き方ができない女性が多いため、そういった女性たちはなるべく早く結婚し、家庭に入るということがステータスとされている場合もみられます。

カラフルな洋服を着た4人の幼児の脚

フランスの出生率はこれで上がった?

フランスの婚外子は60%といわれています。
いわゆる事実婚として子どもを持つ女性の割合です。
国の半数が結婚にしばられず自由な生き方を選択しています。

この背景には、法律婚の子どもと完全に平等で、結婚しないことに何の弊害もないことがあげられるでしょう。
フランスでは女性の社会進出が進んだことで晩婚化が進み1995年まで出生率がどんどんと下がっていきました。
しかしその後、見事な回復を見せるようになります。

フランスの出生率が2人台に回復した大きな要因は、不妊治療の充実した支援政策があります。
フランスの女性は、43歳の誕生日まで不妊治療を4回まで無料で受けることができます。
さらに、フランスの子どもたちは3歳から5歳まで、すべての子どもが公立の幼児学校に通うことができます。
国の教育機関にあたるので、授業料は無料です。
実際、フランスでは国家予算の20%を使っているそうです。

そしてもっとも注目すべきことは、フランス人女性たちの結婚にこだわらない生き方や、人に左右されないといった意識を持っている点にあるでしょう。

これからの家族形態と子供の関係

事実婚の夫婦から生まれる子どもは、夫婦ふたりがどんなに仲がよくても、婚姻関係がないため事実上は未婚の母が子どもを産むのと同様になってしまいます。

未婚の状態で出産した子どもは、母と子のみが親子関係にあり母子には相互の権利や義務があります。
しかし、父と子には親子関係がありません。
扶養や養育、相続などの権利や義務は一切ないのです。
それを解決する方法は夫となる男性側の認知になります。
相手の認知さえあれば戸籍、法律上の親子関係ができるので、扶養、養育、相続などの義務と権利がうまれます。

このようにしてみると、結婚にこだわらなくても父親となる男性の認知と協力さえあれば、法律婚の夫婦とあまり変わりないといえます。
自分がしっかり育てていくという気持ちがあれば基本的に夫となる相手の協力があってもなくても子どもが側にいてくれるだけで自分の喜びとなることでしょう。

また夫となる男性も、事実婚であろうと法律婚であろうと自分の子どもに変わりありません。
男性にとっても愛しい存在であり家族なのです。

あえて結婚にこだわる必要はありません。
自分と相手とのペースでお互いに子どもを養っていくことで、新しい家族のスタイルを築いていけるのではないでしょうか。

日本ではまだフランスのような自由な風潮には到底届いておらず、社会的にもっと女性がいきいきと子どもをもちやすい環境からもかけ離れていると言わざるを得ません。

しかし、大切なのは、自分がどのように生きたいのかという周りを気にしない生き方なのではないでしょうか。
いずれ遠くない未来の先に、日本も出生率アップを意識した施策として、女性が自由に生きやすい人生の選択ができるような社会になってくれるかもしれませんね。

ECRII編集部 高橋

ECRII編集部 高橋

25歳年上のバツイチ子持ち彼氏、単身赴任の上司との不倫同棲、など大きな声で言えない恋愛を乗り越え、同窓会で再会した同級生と昨年結婚。愛する夫とともに愛犬を愛でる日々を送る。自身の経験から、様々な形の恋愛に悩める人々に寄り添い応援したい、という思いを抱え、ECRIIを立ち上げる。

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